10月、すっかり秋めいて涼しくなってくると、様々な場所がハロウィンのムードに包まれます。
数年前まではそれほど注目されていなかったハロウィン、年を経るごとに盛り上がりを増し、いまや市場規模はバレンタインを超え、年の一大イベントとなっています。
そんなハロウィン、2017年はいつなのか、なぜかぼちゃがモチーフとされるのか、由来を調べました。
2017年のハロウィンは10月31日
2017年のハロウィンは10月31日、火曜日です。
ハロウィンの日が近づくと日本では、ハロウィンムードに包まれるため、いったい何日がハロウィンなのか意識する人は少ないかもしれません。
実は曜日等で決まっているイベントではなく、クリスマスと同様、毎年10月31日と決まっています。
もっとも、この日の前から一定期間イベントをやっている場合がほとんどです。
今年は火曜日ということで、少し前に週末が来るため、とても盛り上がるハロウィンイベントとなりそうですね。
ハロウィンの由来、かぼちゃが使われるわけ
日本では、仮装やかぼちゃをつかった飾りや料理等を楽しむイベントいうイメージですが、もともとはどんなイベントだったのでしょう。
もともとは、古代ケルト人が起源と考えられている祭です。
古代ケルト人の間では、昼の長い春と夏、昼の短い秋と冬といった感じで、一年を二つに分けて考えられていて、10月31日は一年の終わりとされていました。
この日は秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う儀式を行っていました。
日本で言う「大晦日」と「お盆」が合わさったような感じですね。
お盆のように、ご先祖様の霊や精霊が訪ねてくると信じられており、それだけでなく悪霊や魔女も一緒に訪れると考えられていました。
それらの悪霊たちから身を守り、追い払うために仮面をかぶったり怖い恰好をする習慣がありました。
これが今の仮装の原点となっています。
また、カブの中身をくりぬいてランタンを作り、魔除けとして飾っていました。
現代ではハロウィンはアメリカの民間行事として定着しており、かぼちゃの中身をくりぬき、「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装してご近所さんを訪れてお菓子をもらったりする風習があります。
アメリカなどで行われているハロウィンも宗教的な意味合いは薄くなり、収穫を祝う主に子供のお祭りという側面が強くなっています。
前述したカブから作った魔除けは、アメリカにハロウィンが入ってきた時、多く収穫されていたかぼちゃで作るようになりました。
そのため今では、「ジャック・オー・ランタン」といえばかぼちゃとして定着しています。
ハロウィンという呼び名
由来が古代ケルト人の宗教的なお祭りであるということが分かりました。
では「ハロウィン」という呼び名をどうやって決まったのでしょう。
もともと古代ケルト人のお祭り、キリスト教ではなくケルト民族の宗教(ドゥルイド教)の儀式でした。
時代が流れ、キリスト教がドゥルイド教を侵略します。
この時、民族の骨幹といえる祭りを民衆から取り去ることはできず、カトリックの祝日の一つで、11月1日の「諸聖人の日」の前夜祭として残しました。
この「諸聖人の日」は英語で「All Hallows」と書き、この前夜祭は「All Hallows' Eve」。
この言葉が変化して「Halloween(ハロウィン)」となったといわれています。
日本のハロウィンを楽しもう
ハロウィンの由来をご紹介しました。
もともとは収穫を祝う宗教的なお祭りから始まっていますが、アメリカでイベントが行われる頃には宗教的な色はほとんどなくなっています。
お盆や大晦日に似た由来のお祭りであったことが、日本ですんなりとなじんだ理由かもしれません。
また、日本にはもともとコスプレという文化があります。(ちなみにコスプレは和製英語です。)
品質の高さもあり、いまや世界的に評価もされているコスプレ。
ハロウィンパレードなどでは悪魔や魔女の仮装だけでなく、映画やアニメのキャラクターのコスプレをする人も多くいます。
ディズニーのハロウィンイベントでもキャラクターに仮装することができます。
ハロウィンの仮装という風習は、もともと日本で定着しているコスプレとも親和性が高く、日本で急速に広まった理由になったのかもしれませんね。
今後もどんどん盛り上がっていくことが予想できる日本のハロウィン。
宗教的な側面はほぼなく、楽しいお祭りイベントとして定着していますが、お盆とは別で、訪れたご先祖様の霊たちと一緒に楽しく騒いで過ごす、そんな日としても今時の新たな行事として良いのかもしれませんね。